Topics AND Journal
地域の皆さまへ。
伏見桃山で暮らす皆さまの日常に寄り添うために、
私たちができること。
2026.02.04
地域との取り組み素材とつくり手に敬意を払い、無理なく長く続くことを目指します。
地域の皆さまとの連携やコラボレーションも歓迎しています。
パレード伏見洋菓子店は、京都・伏見桃山のまちにお店を構え、日々この場所でお菓子をつくり、販売しています。
「観光地としての京都」ではなく「暮らしのある伏見桃山」で商いを続けていくこと。
それは、私たちにとって「立地」以上に、姿勢そのものを問われることだと感じています。
私たちにとって「伏見桃山で商いを続ける」ということは、単なるビジネスのためだけではありません。
毎日顔を合わせるご近所の方。
仕事帰りに立ち寄ってくださる常連さん。
行事や季節の節目に思い出してくださる方。
ここで暮らす方、働く方、学ぶ方、訪れる方――。
パレードのお菓子は、そうした地域の方々の日常の延長線上に、そっと寄り添うような存在でありたい。
伏見桃山には、オーバーツーリズム気味に賑わう「観光の京都」とは少し違った時間が流れています。
朝の通勤、夕方の買い物、学校帰りの寄り道、週末の散歩。
そうした何でもない日々の延長線上で、ふと「今日は甘いものを買って帰ろう」と思っていただけること。
私たちが大切にしたいのは、そのような“日常の延長線”なのです。
少し長い文章ですが、地域にお住まいの皆さまや事業者様に向けて、パレードからのメッセージをお伝えいたします。
このまちでお菓子をつくる、ということ
お菓子づくりは、お店の中だけで完結しません。
素材を育てる人がいて、運ぶ人がいて、選び、扱い、形にする人がいます。
さらに、それを手に取ってくださる方がいて、はじめて「お菓子」になります。
伏見桃山という土地には、酒造りをはじめとする発酵文化、豊かな水の文化、職人の仕事、生活の知恵が、長い時間をかけて積み重なってきました。
私たちはそうした積層された文脈の中に、洋菓子店として加わっています。
*伏見桃山の魅力紹介記事はこちらから
だからこそ、私たちはいつも考えています。
どんな素材を使うのか。
誰がどのように関わっているのか。
どんな環境で、どんな気持ちでつくられているのか。
そして、その背景に私たちは敬意を払えているのか。
味や見た目だけでなく、在り方まで含めて「この店のお菓子だ」と思っていただけるものを積み重ねていきたいと考えています。
地域の素材と、つくり手の顔が見える関係を
私たちのお菓子づくりは、まず「より良い原材料選び」から始まります。
可能な限り、素材は出どころがわかるものを選びたい。
話ができる距離にいる生産者や事業者と関係を築いていきたい。
それは「地産地消」という言葉を掲げるためではなく、素材を丁寧に扱うための、最も自然な方法だと私たちは考えているからです。
同じ卵、小麦、果物でも、環境や収穫時期、手入れの仕方で表情は変わります。
「この素材のいちばん良いところはどこか」
「どう扱えば、その良さが伝わるか」
それを知るためには、つくり手の声を聞くことが欠かせません。
素材が語る情報は、価格やサイズだけではありません。
育て方、季節の揺らぎ、天候の影響、そうして出来上がるその年ならではの味。
そうした“生の変化”が、配合や火入れ、仕上げの判断を変えていきます。
お菓子の味わいは、素材の背後にある丁寧な仕事の積み重ねに支えられています。
私たちは、そのバトンを受け取る側として、常に誠実にそのバトンを受け取りたいと思っています。
「基本」を丁寧に続けること
華やかな装飾や派手な発想の前に、まずは土台を大事にしたいと考えています。
生クリームの配合、小麦粉・米粉の選び方、砂糖の種類、焼成の見極め、温度管理。
お菓子の世界では当たり前のことですが、全ての商品をパティシエが一つひとつ手作りをしているため、こうした当たり前を丁寧に続けることをとても強く意識しています。
パレードでは、こうした「基本を妥協しない」ということをまずは大事にしたい。
味を決めるのは、最終的には“人の手仕事”です。
ほんの数十秒の混ぜ方の違い、室温・湿度の変化、素材の水分量の変化。
そうした微細な差異を読み取り、手で整え、積み上げることが「また食べたい」に繋がると信じています。
効率よりも、手の感覚を。
流行よりも、何度でも思い出してもらえる確かさを。
それが私たちの姿勢です。
あなたの日常に寄り添うための、安全・安心
家族と食べるおやつ。
子どもに渡す焼き菓子。
誰かへのささやかな手土産。
あるいは、仕事や家事を終えた夜に「自分をいたわる」ための時間。
私たちは、そのどれにも“安心”が必要だと思っています。
素材を厳選し、できるだけ添加物に頼らず、素材そのものの力を活かす。
それは、単に「無添加」を掲げたいからではありません。
「毎日食べても身体への負担が少ないおいしさを届けたい」という願いからです。
もちろん、すべてを完璧にできているわけではありません。
まだまだ学ぶことも多いですし、毎日試行錯誤を続けています。
それでも、「自分たちが納得できるか」「身近な人に薦められるか」という問いを、日々繰り返しながらお菓子を作り続けています。
持続可能であること
パレード伏見洋菓子店が目指しているのは、一時的な流行や消費の波に乗ることではありません。
このまちで、無理なく、誠実に、長く続いていくこと。
それが、私たちの考える「持続可能性」です。
私たちは、公益・共助の視点を大切にしています。
公益とは、不特定多数にとっての利益。
共助とは、人と人とが支え合いながら成り立つ関係のことです。
無理な価格競争をしないこと。
素材や、それを扱う人の仕事を軽く扱わないこと。
短期的な利益のために、どこかに過度な負担を押し付けないこと。
こうした選択は、一見すると遠回りに見えるかもしれません。
長く続けていくためには、きちんと稼いで、売上を上げていくことが絶対に必要だからです。
けれど、その積み重ねこそが、結果として信頼を生み、長く続く関係を育てていくと私たちは信じています。
経済・文化・環境は、本来切り離されるものではなく、有機的につながっているものです。
お菓子づくりを通じて、経済がまわり、文化が受け継がれ、環境へのまなざしが育つ。
そんな循環の一端を、この伏見桃山の地で担えたなら、それは私たちにとって何よりの喜びです。
*フードロスの取り組みはこちらから
伏見桃山のより良い発展に寄与すること
私たちは、パレードを「お菓子を売る場所」以上の存在にしたいと考えています。
このまちに暮らす人、働く人、訪れる人が、少し立ち寄って、会話が生まれ、関係がゆっくりと育つ。
天気の良い日にはドアをフルオープンにして、テラス席でゆっくりしていただけるように。
寒い日には、暖かい和紅茶や焼き菓子に合う中深煎りのコーヒーでくつろいでいただけるように。
みなさまにとって、そんな場になれたらいいなといつも願っています。
それは、生活のためのお菓子。
それは、平坦な日常をすこしだけ彩るためのお菓子。
それは、あしたを豊かに生きるためのお菓子。
大正時代に柳宗悦が提唱した「用の美」という民藝運動から生まれた言葉があります。
特別な鑑賞品ではなく、無名の職人による、素朴で、頑丈な手仕事の中に、使い込むほどに深まる美しさがあったり、日々の暮らしに溶け込む日用品に宿る美しさに喜びを見出そうとしたとても日本的な美意識の試みです。
私たちは、柳が解こうとした「用」に宿る日本的なる美しさのようなものを「洋」菓子で表現したいのかもしれません。
地域の事業者の方と一緒に何かをつくったり。
行事や季節の節目に関わったり。
使われなくなったもの、余ってしまった素材に新しい役割を与えたり。
地産地消、サスティナブル、アップサイクル、容器や包装の脱プラスチック、フードロス削減――と、言葉にするのは簡単ですが、実際は一つひとつに思っている以上のコストがかかってくるものです。
ですが、この場所に根を張る一事業者として、できることからコツコツと一つずつ重ねていきたい。
その積み重ねが、結果として伏見桃山の魅力を厚くし、暮らしをより良い形で豊かにする方向に働くなら、これほど嬉しいことはありません。
*伏見桃山の魅力紹介はこちらから
地域のみなさまとのコラボレーションを歓迎しています
パレード伏見洋菓子店では、伏見を中心とした地域の事業者、生産者、作り手の方々との連携やコラボレーションを、常に歓迎しています。
たとえば、次のようなことができますから、
何かの折にふと思い出して、ご連絡をいただけたらなと思います。
1)素材を活かした商品開発
地域の農産物や加工品、伝統素材など、魅力はあるのに活用先が限られているもの。
規格外品や余剰品、季節限定の素材。
そうした素材を、お菓子という形に変換し、価値として届けるお手伝いができるかもしれません。
2)季節・行事・地域イベントに合わせた取り組み
地域の祭り、文化行事、学校や自治体の催し。その場に寄り添うお菓子の提案や、限定品の企画など、お店としてお手伝いできることがあるかもしれません。
3)アップサイクルやフードロス削減につながる試み
製造過程で出てしまう副産物、使い切れなかった素材、余りがちなシロップや果皮。
「捨てられるはずだったものに、もう一度役割を与える」
そんな発想は、お菓子づくりととても相性が良い領域でもあります。
4)相互の紹介・情報交換・小さな連携から
大きな企画でなくても大丈夫です。
「まずはお互いを知る」「話してみる」「一度一緒にやってみる」
そこから始まる関係を、私たちは大切にしています。
*地域との連携で生まれた商品たち
私たちは、地域に根ざし、地元の生産者や加工会社の皆さまと共に商品を開発する取り組みを行っています。この活動を通じて、地元産業の活性化、食料自給率の向上、フードロスの削減など、地域が抱える課題の解決のお手伝いができたらと思っています。
地域と共に生み出したこだわりの逸品を、ぜひお楽しみください。
みなさまとのコラボレーションをお待ちしております。
まずは情報交換から始めましょう
「こんなこと、一緒にできないだろうか」
「うちの素材、使ってくれないかな」
「地域でこういう企画を考えているんだけど」
そんな小さな声が、未来のコラボレーションの種になることがあります。
私たちは、その種を丁寧に育てる側でありたいと思っています。
まずは情報交換だけでも構いません。
お互いの背景や考えを知ることから、ゆっくりと関係を育てていけたら嬉しく思います。
*お問い合わせは、こちらからご連絡ください。
洋菓子店は、続けるほどに地域に馴染んでいく商いだと思います。
初めて来てくださった方が、半年後にまた来てくださる。
季節ごとに思い出してくださる。
手土産の選択肢として定着していく。
そうした“時間の蓄積”が、店を育て、まちの風景の一部になっていく。
私たちは、誰かの特別な日には精一杯の彩りを、
何でもない一日には、そっと側に寄り添うようなそんなお菓子屋さんでありたいと考えています。
その願いは、地域の皆さまの暮らしと並走することで、はじめて現実になります。
パレード伏見洋菓子店は、伏見桃山というまちの時間の流れに身を委ねながら、このまちの一員として、地域の皆さまと共に考え、共に悩み、共に前へ進んでいきたいと考えています。
お問い合わせはこちらから
パレード伏見洋菓子店は、伏見桃山というまちの時間の流れに身を委ねながら、このまちの一員として、地域の皆さまと共に考え、共に悩み、共に前へ進んでいきたいと考えています。