Sweetlore世界のお菓子図鑑(234)

ホーキーポーキー
Hokey pokey
糖液に閉じ込めた、蜂の巣のような気泡
砂糖菓子 / ニュージーランド

琥珀色の塊を割ると、薄い糖の壁の間に大小の穴が現れます。ニュージーランドのホーキーポーキーは、砂糖とゴールデンシロップを煮て、最後の重曹で一気に膨らませる菓子。蜂の巣に似た断面から、ハニカム・トフィーとも呼びます。この名はバニラアイスの中の粒にもなり、さらに遡ると、街頭で売るアイスと売り手を指していました。
鍋の中の短い時間が穴を作る
砂糖とゴールデンシロップを穏やかに温め、混ぜて溶かしてから沸かします。初めは粉の生地でも卵の泡でもなく、濃い糖液です。水分を減らして、冷めた後に硬くなる状態へ近づけます。煮方が足りなければ固まりにくく、加熱しすぎれば焦げの味が強くなります。
火から外して重曹を素早く混ぜると、熱い糖液の中で炭酸水素ナトリウムから二酸化炭素が生まれ、泡が一気に立ちます。煮詰めた液は水のようには流れないため泡を抱えますが、かき回し続ければ逃げたりつぶれたりします。すぐ型へ流して動かさず冷まし、固まる糖の薄い壁に気泡を閉じ込めます。炉の中でゆっくり膨らむ菓子と違い、変化は鍋の短い時間に集中します。糖液の状態、重曹を入れる瞬間、流して固める速さが、三材料から生まれる穴と歯触りを決めます。
冷めた塊はきれいに切るより、不ぞろいなかけらへ割ります。大きく見えても、穴の間の薄い壁が砕けるため、噛み始めは軽く、細かな飴へと変わります。溶かしたチョコレートで覆えば、外のなめらかな膜と、中の穴を持つ飴の対照が加わります。
1929年、家庭の問い合わせに答える
1890年代のニュージーランドではホーキーポーキーの名で塊菓子が売られ、1896年にはウィリアム・ハットンが砂糖、ブドウ糖、水、重曹による製法を特許出願しました。名前だけでなく発泡糖の構成が文書に残ります。
『オタゴ・ウィットネス』の1929年の欄には、読者の求めに応じてこの菓子を作る方法が載りました。砂糖とシロップを煮立て、重曹を混ぜ、油脂を塗った型へ流します。泡が大きく膨らむので、大きめの鍋を使うようにという注意もあります。現在の三材料の飴につながる仕事が、家庭の情報交換として記されていたのです。
アイスクリームの粒になった飴
ニュージーランドの百科事典テ・アラが紹介する同名アイスは、バニラへハニカム・トフィーのかけらを加えるものです。冷たい白い乳の中に、褐色の粒と砕ける食感が散ります。その最初の製造者については、競合する記憶があります。
業界団体が重視するのは、ブライアン・サイモンの回想です。1953年、ダニーデンのニュージョイ社で、クランチー・バーの割れたかけらをバニラアイスへ入れたと語ります。つまり専用の飴粒を最初から作ったという話ではなく、割れたチョコがけ発泡糖を利用した話です。1940年代のメドー・ゴールド社説は会社の存在時期、ティップ・トップ社の戦時中説は砂糖の配給制と食い違い、ピーター・パン社の1950年代半ばという話も残ります。各社の同時代の商品記録がそろわないため、現在の粒入りアイスの発明者は確定しません。
同じ名のビスケットは別の仕事
ホーキーポーキー・ビスケットは、必ずしも砕いた飴を生地へ入れる菓子ではありません。チェルシーのルセット(材料の配合と作り方)では、バター、糖、ゴールデンシロップ、乳を温め、少し冷まして粉と重曹を加えます。丸めてフォークで押し、オーブンで焼く型です。鍋から流して割る飴とは、同じシロップや重曹を使っても、粉と油脂の中での働きが異なります。
アイス売りの名に二つの語源説
19世紀から20世紀初めの英国や米国では、この語は安価な街頭アイスや売り手の名でもありました。塊から切ったアイスを紙へ包む、食べ終えた小さな器を客から返してもらう、といった売り方です。ニュージーランドの業界史は、イタリア語の呼び声 Gelati, ecco un poco!、すなわち「アイスを少しどうぞ」との関係を、可能性として紹介しています。
別の筋を示すのは、語源研究者マイケル・クィニオンです。1847年の英語には「ごまかし、いかさま」という hokey-pokey の用例があり、手品の呪文 hocus-pocus と関係すると説明します。安いアイスへその語を当てたのか、イタリア語の呼び声に由来するのかは競合する説です。さらに、ニュージーランドで発泡する飴の名になった道筋も明らかではありません。街頭の冷菓、気泡の飴、その粒入りアイスは、同じ名を持ちながら、語の来歴と製法の来歴がそれぞれにあります。
用語解説
- マイケル・クィニオン
- 英語の語史・語源を調べた著述家。ホーキーポーキーの複数の語義と用例を比較した。
- 重曹
- 炭酸水素ナトリウム。熱い糖液で二酸化炭素を生じ、糖の中に穴を作る。
- ハニカム
- 英語で蜂の巣。穴の多い飴の断面をたとえる語にも使う。
- ゴールデンシロップ
- 琥珀色の濃い糖液。
- ブライアン・サイモン
- ニュージーランドのアイスクリーム製造に携わった人物。1953年の製造を後年の取材で回想した。
- クランチー・バー
- ハニカム状の飴をチョコレートで覆う菓子。サイモンがアイスへ混ぜた材料として回想する菓子。







