Sweetlore世界のお菓子図鑑(534)

カマヴァフト
Kamavaht
カマヴァフトの材料と製法
デザート / エストニア

カマヴァフト(Kamavaht)は、エストニアの炒った穀物と豆の粉「カマ」を、泡立てたクリームに混ぜる甘味です。炒った穀物の香りが、泡立てた軽いクリームに広がります。ベリーやジャムを添えて、グラスからスプーンですくいます。
泡に香ばしい粉を混ぜる
カマはライ麦、オート麦、大麦、えんどう豆などを炒って挽いた粉の混合物です。配合は作り手によって異なります。一例では、生クリームに砂糖を加えてしっかり泡立て、供する直前にカマをそっと混ぜます。香ばしい粉を加えながら泡を残すことで、ムースのような軽さと穀物の風味を両立させます。

添えるものにも幅があります。酸味のあるジャム、クランベリーやブルーベリー、刻んだ木の実などを合わせると、乳の甘さの中に果実の味や粒の食感が加わります。クリームにフレッシュチーズやヨーグルトを混ぜる作り方もあります。

畑へ持っていった粉
カマは飲むヨーグルトや発酵乳にも混ぜて食べられてきた粉で、菓子のためだけの材料ではありません。粉自体に炒った香りがあるため、少ない手数で乳製品に風味を与えられます。エストニア南部ムルギマーの食文化資料には、穀物や豆を火にかけ、乾かしてから炒り、挽く仕事が紹介されています。水や発酵乳と混ぜたカマは、夏の農作業の際に持っていく軽食にもなりました。濃く混ぜたものを手で丸めて、子どもや家畜の世話をする人に持たせることもあったといいます。
現代の製粉会社は、カマをヨーグルトやフレッシュチーズと混ぜ、チェリーのジャムとグラスに重ねる作り方も紹介しています。カマヴァフトは、その身近な粉をふわりとしたデザートに生かす一例です。

用語解説
- カマ
- 炒った穀物や豆を挽き、混ぜ合わせたエストニアの粉。
- 発酵乳
- 乳酸菌などで乳を発酵させた食品。ヨーグルトやケフィアなどがある。







