Sweetlore世界のお菓子図鑑(534)

グラズィロヴァンヌイ・スィローク
Glazed curd bar
乳の酸味を殻の中に
砂糖菓子 / ロシア、バルト諸国など

グラズィロヴァンヌイ・スィロークは、ロシアやバルト諸国などで親しまれる、冷やして食べる小さな乳菓です。薄いチョコレートの殻をかじると、甘く、ほのかに酸味のある白いチーズが現れます。ロシア語では、艶をかけた小さなチーズ菓子という意味になります。
乳の酸味を殻の中に
中心に使うトヴァロークは、乳を固めて水分を分けたフレッシュチーズです。これに砂糖やバター、クリームなどを混ぜ、滑らかにして小さく成形し、チョコレートやココア入りのコーティングで包みます。外側の殻と、しっとり柔らかな中身の対比が持ち味です。バニラやココアで香りをつけたもの、果実のジャムや煮詰めた練乳を中に入れるものもあります。
ある製造法では、チーズの生地を冷やして棒状に押し出し、一定の大きさに切ってから、上からコーティングをかけます。底は回転するローラーで覆い、冷却して殻を固めます。水分のある柔らかなチーズ生地を、一個ずつ包める形に整えます。チーズをすり混ぜると、口当たりがなめらかになります。
冷蔵棚の一個
スィロークはソ連時代に乳製品として作られ、冷やして売られる身近な甘味になりました。現在はロシアのほかバルト諸国でも、それぞれの名や包装で親しまれています。エストニアではコフケと呼ばれます。この名前は1972年の新語募集で提案されました。それ以前には、表面を覆った小さなチーズ菓子を意味する長い名前で呼ばれていました。エストニア乳業博物館が収める回想によれば、1952年のタリンではアイスクリーム用の設備と型を使って作られていました。後に専用の製造ラインが整えられます。ラトビアのリガでも1940年代末に表面を覆ったチーズ菓子が作られ、手作業から機械化へ移りました。
同じトヴァロークを使うスィルニキでは、卵や粉を加え、平たくして焼きます。スィロークでは加熱して焼き色をつける代わりに、冷たい生地を殻で包みます。乳の酸味が異なる形で現れます。
用語解説
- トヴァローク
- 乳を固めて水分を分けた、柔らかなフレッシュチーズ。
- コーティング
- 菓子の表面をチョコレートなどで覆うこと。







