Sweetlore世界のお菓子図鑑(534)

ハフト・メワ
Haft mewa
ハフト・メワの材料と製法
デザート / アフガニスタン

ハフト・メワ(Haft mewa)は、乾燥果実と木の実を水に浸して作る、アフガニスタンの新年の甘い一皿です。名は「七つの果実」を意味し、春を迎えるノウルーズのために用意されます。干し果実が水を吸ってやわらかくなり、浸け汁にも果実の甘さが移ります。

干し果実の甘さを水に移す
干しぶどう、干しあんず、アーモンド、くるみ、ピスタチオなどを組み合わせます。干しぶどうを色や種類ごとに数える家も、別の果実を使う家もあり、七つの選び方はそれぞれです。米や粉を火にかけて固める菓子とは違い、乾燥させた素材に水分を戻し、実と汁を一緒に味わいます。

Afghanaid の紹介する作り方では、干しあんずと色の異なる干しぶどうを水に浸す一方、くるみやアーモンド、ピスタチオは別に湯に浸して薄皮をむきます。果実、木の実と浸け汁を合わせ、好みでローズウォーターを加えて、冷蔵庫に二日ほど置きます。小さな器やカップに実と汁を一緒にすくって供します。時間とともに果実はふくらみ、汁は甘くなります。砂糖を煮詰めた蜜とは異なる、果実から移った甘さです。

新しい土地で迎える春
アフガニスタン出身のアフマディさんが米国で紹介した配合には、入手しやすい材料への置き換えもあります。「七」という名があっても、実際の種類が必ず七つとは限りません。土地を離れた後も、手元にある乾物で新年の味を用意できます。
あるアフガニスタン出身の家族は、新年の前にきょうだいで果実の下ごしらえをし、一晩液体に浸していました。訪ねてくる人を迎え、家族が集まる日のための準備です。新年には発芽小麦を長く煮るサマナクも作られますが、ハフト・メワは乾物を前もって浸すことで、別の甘さと食感を生みます。
アフマディさんは、新しい服を着て祈り、家族や友人を訪ねる新年の日を話しています。来客に備えて準備する果実の器は、春を迎える集まりの一部です。
ノウルーズの食卓には、頭文字をそろえた七つの品を並べるハフト・スィーンもあります。ハフト・メワは七つの乾燥果実や木の実を食べるもので、七という数を共有しながら、食卓での役割が異なります。
用語解説
- ノウルーズ
- 春分のころに祝われる新年。
- サマナク
- 発芽した小麦を使い、時間をかけて煮る甘い食べもの。
- ハフト・スィーン
- ペルシア語で「スィーン」の音から始まる品を七つ並べる新年の飾り。
- アフマディ
- 米国でノウルーズの記憶と家庭の配合を紹介したアフガニスタン出身の人物。







