Sweetlore世界のお菓子図鑑(534)

ラサバリ
Rasabali
ラサバリの材料と製法
揚げ菓子 / インド・オディシャ州ケンドラパラ

ラサバリ(Rasabali)は、揚げた乳の菓子を、とろりと甘い乳に浸したオディシャ州の菓子です。平たく丸めたチェナは赤茶色に揚がり、煮詰めた乳を含みます。カルダモンの香りを添えた乳と、柔らかな生地を一緒にすくって味わいます。


乳に浸るラサバリ(2016年、Swetapadma07/Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0)。配信元の縮小版を使用、取得後の内容変更なし。
揚げたチェナに乳を含ませる
チェナは乳を凝固させて水分を切ったものです。これを練って小さな円盤に整え、揚げて色を付けます。別の鍋で牛乳を煮詰め、砂糖と香りを加え、揚げた円盤を浸します。揚げた円盤は甘い乳を吸い、煮詰めた乳とともに器へ盛られます。平たくすることで、揚げたチェナに乳を含ませやすくなります。乳の固形分を一度揚げ、さらに乳と合わせることで、香ばしさと乳のまろやかさが重なります。
家庭向けには、チェナに少量の粉を混ぜ、真ん中に指で穴を開けて揚げる作り方もあります。別の家庭例では粉を加えず、柔らかく練ったチェナを平たくして揚げます。同じ乳の菓子でも、作り手によって形や配合は異なります。

同じチェナでも、チェナ・ガジャは揚げた後に砂糖のシロップに浸します。ラサバリでは煮詰めた乳が皿の中にも残り、生地と一緒に食べるソースになります。
ネパールには「ラスバリ」の名で、乳を固めて丸めたものを砂糖のシロップで煮る作り方もあります。名前は似ていますが、揚げた生地を甘い乳に浸すラサバリとは調理法が異なります。
供えものから町の菓子へ
ケンドラパラのバラデヴジュ寺院では、ラサバリは神に供える菓子として知られます。寺院の外でも土地の菓子職人たちが作り続け、「ケンドラパラ・ラサバリ」の名は2023年に地理的表示として登録されました。ケシュプル市場でラサバリを作るバイシュナブ・パンダさんは、寺院に供えられてきた菓子が町の店や祭りでも売られるようになったと話します。2023年の登録を、土地の名を伝える機会として地元の製造者たちが喜びました。菓子の始まりを寺院に結び付ける話もありますが、最初に作られた時期は定かではありません。
用語解説
- チェナ
- 乳を酸などで凝固させ、水分を切った乳の固形分。
- カルダモン
- 甘く清涼感のある香りを持つ香辛料。
- バイシュナブ・パンダ
- ケシュプル市場でラサバリを作る製造者。







