Sweetlore世界のお菓子図鑑(534)

ウンナカーヤ
Unnakaya
ウンナカーヤの材料と製法
揚げ菓子 / インド・ケーララ州マラバール

ウンナカーヤ(Unnakaya)は、ケララ州マラバール地方で親しまれる、バナナの生地で甘い具を包んで揚げた菓子です。両端の細い紡錘形に作り、黄金色に揚げます。


ウンナカーヤと具の見える断面。2015年、Renupradhul/Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0。配信元縮小版、取得後の内容変更なし。
バナナの生地で甘い具を包む
ケララ州観光局の一例では、バナナを蒸して皮をむき、果肉をつぶして生地にします。別の鍋でカシューナッツとレーズンをギーで炒め、卵を炒り、ココナッツ、カルダモン、砂糖と少量の水を加えて、しっとりした具を作ります。手のひらに広げたバナナで具を包み、両端を細く整えて揚げます。
蒸したバナナは粉を加えなくても、つぶしてまとめると具を包む生地になります。バナナの熟し具合や水分が、生地の扱いやすさに関わります。揚げた外側の香りに、卵やココナッツの甘い具と木の実の食感が重なります。
家庭料理家アティラ・スーラジの例では、熟していても柔らかくなりすぎていないバナナを使い、ココナッツ、カシューナッツ、レーズン、平たく加工した米などを具にします。卵を入れないこの作り方でも、蒸してつぶしたバナナで具を包み、両端を閉じて揚げます。
茶の時間と婚礼の朝
マラバールでは茶やコーヒーとともに食べ、結婚式やラマダンの日没後の食事イフタールにも供されます。料理家ウンミ・アブドゥッラーさんが語るタラッセリの婚礼では、花婿を花嫁の家に迎えた後、朝食にパティリや粥とともにウンナカーヤなどの甘味を並べました。家ごとに用意できる食事は異なり、祝いのもてなしは時代とともに変わっています。

同じ土地には、バナナをつぶさず切れ目を入れ、ココナッツなどの具を詰めて衣を付けるパザム・ニラチャトゥもあります。ウンナカーヤは果肉をいったんつぶして皮にするため、具を包んだ紡錘形に整えられます。具は一様ではなく、ココナッツを入れない作り方もあります。
用語解説
- マラバール
- インド南西部ケララ州の北部を中心とする沿岸地域。
- イフタール
- ラマダン中、日没後に断食を解いて取る食事。
- アティラ・スーラジ
- 菓子の作り方を紹介する料理家。
- ウンミ・アブドゥッラー
- ケララの食文化を伝えた料理家。







