Sweetlore世界のお菓子図鑑(534)

ドロメケー
Drømmekage
ドロメケーの材料と製法
ケーキ / デンマーク、ブロウスト

ドロメケー(Drømmekage)は、デンマークで親しまれる、ココナッツの上掛けを焼いたケーキです。名前は「夢のケーキ」を意味します。淡い色のやわらかな生地の上に、褐色の砂糖とココナッツの層が広がります。

ほぼ焼けた生地にココナッツを重ね、もう一度焼く
作り方の一例では、卵と砂糖を泡立て、粉と温めた牛乳・バターを混ぜて天板に流します。生地をほぼ焼き上げたところで一度取り出し、鍋で温めたバター、褐色糖、牛乳、ココナッツを表面に広げます。再びオーブンに入れると、上掛けに焼き色が付き、生地の表面になじみます。


上掛けを途中で加えることで、柔らかなケーキ生地と、ココナッツの粒々した食感がある甘い層を作り分けます。ココナッツは噛むと細かな歯触りを残し、褐色糖とバターが香ばしさを添えます。天板で焼いて切り分けるので、集まりにも持って行きやすい菓子です。
祖母の台所からレシピカードへ
北ユラン半島のブロウストの名を添え、「ブロウストの夢のケーキ」と呼ばれることもあります。ユッテ・アンデルセンは、休暇に訪れる祖母の台所でこのケーキを習いました。祖母マリエ・ニールセン・ホイゴーは、自分の実家に伝わったケーキを、クリスマスなど特別な日に焼いていたといいます。当時はココナッツが貴重で、いつでも使える材料ではありませんでした。
アンデルセンの回想では、1960年、13歳のときにブロウストの主婦たちの集まりへケーキを持参しました。そこにいた製粉会社アモの製菓指導員がレシピを持ち帰り、後に同社のレシピカードに「ブロウストの夢のケーキ」という名で掲載されました。アンデルセンは半年ほどたって店でカードを見つけ、自分には事前の連絡がなかったと語っています。
アモの現在の紹介では、ケーキは後に同社のレシピコンテストで優勝したとされています。一方、アンデルセン本人は、持参した集まりはコンテストではなかったと話しています。祖母から習ったケーキがブロウストの集まりを経て広まったという話は共通しています。ただし、会社が紹介する後のコンテストと、彼女がケーキを持参した集まりとの関係は、二つの説明だけでは分かりません。
用語解説
- ユッテ・アンデルセン
- 祖母にケーキを習い、ブロウストの集まりに持参した人物。
- マリエ・ニールセン・ホイゴー
- アンデルセンの祖母。実家に伝わるケーキを焼いていた。
- 褐色糖
- 糖蜜を含む、茶色い砂糖。上掛けに色と風味を加える。
- 上掛け
- 菓子の表面に重ねて焼く材料。ここではココナッツと砂糖を使う。







